学生時代、渡邉範彦師匠の家に出入りしていたころの話。
確か初夏の頃だったと思う。当時から私はビールが好きだったので、 師匠のレッスンを午後に控えていたにもかかわらず昼食の際にビールを飲んでしまった。
今から思うと学生の分際で昼間から飲むとは、ちょっとダラケ過ぎと思うのだが、飲んでしまったのは仕方が無い。
その酔いも醒めないまま、 師匠宅にお伺いした。
「やばいなあ、飲んでいることがバレないかなあ」
挨拶をして少し話をしていると師匠に飲んできたことを気づかれてしまった。
師匠から注意されるかと思い少し緊張。
師匠「磯野さん、顔が赤いですね。飲んだでしょう?」(`Д´)
俺「は、はい」(^◇^;)
師匠「顔に出るからまずいんですね。どんどん飲んで顔に出なくなるくらい、お酒に強くなって下さい!!」(`ε´)/
俺「えっ?!」 (゚〇゚;)
世間からは、真面目な求道者と言うイメージが強かった師匠だが、柔軟でおちゃらけな側面もお持ちだったのである。
師匠の教えを忠実に守り、アルコールで鍛えた私は、幾つかのコンクールにて(どのコンクールかは極秘)アルコールを服用し、成果をあげたのであった。